金融系ITストラテジストのブログ

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LG UltraFine 4K Displayの使用レビュー

このブログは以下の場所に移転しました。

 USB-Cポートを持つMacBook専用の4Kディスプレイ「LG UltraFine 4K Display」のレビューです。

購入可能な4Kディスプレイのうち最小の21.5インチ

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 このディスプレイは、4K対応でありながら、最小サイズの21.5インチ。

 書斎の幅120cmのデスクに、27インチのThunderbolt Displayと並べて置きたかったので、設置可能なディスプレイは21.5インチクラスが限界でした。Thunderbolt Displayが65cm、LG UltraFine 4K Displayが50.5cmなので、足して115.5cmのジャストサイズです。まさに、4Kディスプレイが欲しいと思っていたときのナイスなタイミングでの登場でした。

スイッチ類が一切ないところがThunderbolt Display譲り

 Thunderbolt Displayと同様にスイッチ類が一切ありません。USB-CケーブルでMacBookに接続すると、OSXの画面が普通に表示されます。

Thunderbolt Displayに比べると映り込みは少ない

 Thunderbolt Displayは画面が暗くなると鏡のように映り込み、映画なんかを見ていると暗転したときに自分の姿が見えて興ざめしてしまいます。一報、LG UltraFine 4K Displayの映り込みはだいぶ抑えら、自分の姿が映り込みはするもののそれほど気にならないようになっています。

MacBookのRetinaディスプレイとほぼ同じ219ppi

 12インチMacBookが226ppi、新型MacBook Proが227ppiなので、ほぼ同じです。今は12インチMacBookの拡張ディスプレイとして上下に配置して使用していますが、画面のサイズ以外の違いを感じることなく自然に使用できるところが最大のメリットだと思います。

解像度は5種類から選択可能

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 スケーリングでの表示可能な解像度は以下の5種類です。私は、デフォルトの2048×1152で使用しています。最大の2560×1440で使用しても十分実用的ですけれども、MacBookに比べ画面が広い分、それほど文字を小さくする必要性も感じません。

  • 1280×720
  • 1680×945
  • 2048×1152
  • 2304×1296
  • 2560×1440

 ちなみに選択肢以外の解像度に設定可能なQuickRes等のアプリを使うと、HiDPIで3360×1890、Standardで6720×3780が指定できました。実際に試してみましたが、3360×1890は場合によっては使えるレベル、6720×3780は使い物になりませんでした。

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背面のUSB-Cポートは単なるおまけ程度

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 背面に4つのUSB-Cポートがあり、1つはMacBookからの入力用、他の3つは出力用ですがUSB3.0や3.1ではなくUSB2.0規格です。

 従って、ここにUSB3.0対応の機器を接続しても十分な性能が発揮されません。ちないに、ここに繋いだ「LaCie 1TB P’9227 Porsche Design USB-C Mobileハードドライブ」でスピードテストをやってみたところ悲惨な結果となりました。USB2.0の論理最大速度が60MB/sなので仕方がないところです。

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スピーカーのボリューム調整がシビア

 画面の両端に配置されたスピーカーからは十分な音量がでますが、調整がかなりシビアです。

 例えば、Spotifyのアプリ側の音量をMaxにした状態で、MacBookの音量調整をしてみると、メモリ1ではちょっと聞き取れないなと思い、メモリ2にしてみると途端に煩いくらいになってしまい、ちょうどよいボリュームになりません。更に、MacBook側の音量をMaxにしてしまうと、それはすごい音量なので実用的ではありません。

 ちなみに音質はそれほどよいとは思いません。PC用としてそこそこの性能だと思います。

液晶の明るさを調整する場合の注意点

 液晶の明るさを調整する場合は、ディスプレイ本体にはスイッチ類がないので、キーボードまたは設定から調整する必要があります。

 拡張ディスプレイで使用する場合、MacBook本体のキーはMacBook側の液晶の明るさ調整になってしまいますので、LG UltraFine 4K Displayの調整は設定アプリでしか調整できません。

 また、クラムシェルで使用する場合には、LG UltraFine 4K Displayの調整はキーボードで出来ます。ただし、キーを押してから明るさが変化するまでに若干のタイムラグがあるのが気になります。これは、12インチMacBook(Early 2015)固有の話かもしれません。

USB-C Digital AV Multiport Adapter経由では使用できない

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 試しに、USB-C Digital AV Multiport Adapter経由で接続してみましたが、画面には何も表示されません。USB-AポートにHDDを接続するとUSB3.0で使えるかなと思ったのですがダメでした。

DTCP-IPには非対応

 USB-Cポートを持つMacBookまたはMacBook Proにしか接続出来ないという制約付きであるにもかかわらず、DTCP-IPには対応していません。例えば、StationTV LinkのようにMac mini + Thunderbolt Displayでは使えたようなアプリであっても、MacBook + LG UltraFine 4K Displayでは制限に引っかかり使えないようなものがありました。

12インチMacBook(Early 2015)固有の問題

 12インチMacBook(Early 2015)から出力する場合にはリフレッシュレートが48Hzになってしまいます。他社の4Kディスプレイでは30Hzらしいので、これに比べると幾分かはましだと思いますが、やはり60Hzでて欲しい所。

 MacBookの非力さも相まってか、Mission Controlなどを使用するときに若干もたつきが感じられます。ただし、私の用途では十分なパフォーマンスです。